《手古奈》(1909年、北村四海)の取材

先日、旧図書館にある北村四海の彫刻《手古奈》の取材に、信濃毎日新聞の方と、北村四海研究者がいらっしゃいました。
現在、信濃毎日新聞で北村四海の作品についての連載をされているとのことです。

《手古奈》は、1909年の第3回文展に出品された大作で、近代日本最大規模の大理石彫刻です。
旧図書館の建設にあわせ、北村四海が慶應義塾に寄贈し、旧図書館一階の階段ホールに設置されましたが、1945年の空襲で、両腕を失うなど大きく破損しました。
空襲後、長い間倉庫に保管されていましたが、2009年の「未来をひらく 福澤諭吉展」で実に60年ぶりに公開され、現在は元々あった場所に展示されています。

写真は、《手古奈》の戦前設置状況を、福澤研究センターで調査しているところです。
福澤研究センターには、戦前の手古奈の写真(旧図書館開館記念冊子に収録)のほかに、戦災でやけおちたホールの中にたつ手古奈の写真など、関連資料が多く収蔵されています。